2019年 中国高速鉄道3,927kmの旅 5日目 ~vol.3 荊州古城・三国志史跡を巡る~
荊州駅から荊州古城へ
この日の午後は、荊州古城へ移動し、さらに三国志関連の史跡を巡りました。
荊州古城は、荊州駅から3kmくらい南へ行った所にあります。
13:03に荊州駅前でバスに乗り、荊楚大道→荊州大道と進みました。
最寄りの停留所( 荆州古城游客中心站 )まで、料金は1元(約17円)でした。
13:13に 荆州古城游客中心 に到着しました。
観光地なのに、拍子抜けするほど人がいませんでした。
建物の「 游客中心 」の文字の下にある入口から入り、門票を買いました。
35元(約595円)でした。
この門票は、賓陽楼( 宾阳楼 )に登る時に必要なチケットです。
游客中心 でスーツケースを預けようとしたら、係員に断られました。
これは予想外で「スーツケースを引きずりながら散策することになるのか!?」と心配になりましたが、係員が隣のスーパーのレジ係と親しいらしく「そこのスーパーで預かってもらって」と言われました。
料金も良心的で、5元(約85円)で預かってもらいました。
地図を見つけました。
分かりにくいですが、現在地は北東(地図の右上)の角の所です。
日本人も多く来るらしく、日本語でも書かれていました。
荊州古城を散策
13:28、いよいよ散策開始です。
古城の北東の角から、東側の外周を南へ歩き始めました。
こんなに歩きにくい観光地は初めてでした。
改修されていますが、城壁の古い感じが歴史を感じさせます。
ここで城壁の内側へ入りました。
賓陽楼( 宾阳楼 )に着きました。
私も門票を通して、城壁を登ります。
賓陽楼は立派な建物でした。
あまり古い感じがしませんでしたが、元々は明代から建設が始まり、1861年に再建されたと百度百科に書かれていました。
また、建物内は残念ながら撮影禁止でした。
賓陽楼のすぐ近くに、勇猛果敢な槍の名手、趙雲( 赵云 )の像がありました。
こちらは諸葛亮に見出されて後継者となった姜維( 姜维 )です。
知略に富むだけでなく武力にも優れ、趙雲との一騎討ちでも互角の勝負を演じたと言われています。
また、数が多くなるので写真は載せませんが、その他に関興、魏延、周倉の像もありました。
【動画】荊州古城(賓陽楼)からの景色
(※クリックすると再生します)
南東方向の風景です。
写真では分かりにくいですが、門の上に「漢」と「關」の旗が掲げられていました。
関公義園を通って関帝廟へ
13:57、荊州南路の通りに出ました。
幹線道路につき扉はありませんが、東門となっています。
ここからはmobikeに乗ってサイクリングです。
時計回りで荊州古城周辺を移動しました。
まずは荊州南路を信号1つ東へ進み、右折して東環路を南進します。
関公義園( 关公义园 )の巨大な関羽像です。
手に持っている大きな刀(青龍偃月刀?)は70mあるそうです。
大きすぎてこの地点に来る前からずっと見えていましたが、左の高層マンションと比べると余計に大きさが感じられます。
関公義園の入口です。
夜にライトアップのイベントが行われているようで、建てられた飾りのせいで関羽像が隠れていました。
入場料35元(約595円)を払えば近くで見ることができますが、そこまでする価値は無いと思い、そのまま通過しました。
関帝廟近くの南門(老南門)までやってきました。
ここで一旦自転車を降りました。
歩行者や車の往来が多い場所ですが、門が狭く混み合っていました。
この立て看板の向こう側の広場では、踊っている人たちがいました。
荊州はとても平穏な町です。
そして、14:40頃に関帝廟( 荆州关帝庙 )へやってきました。
関帝廟は日本も含めた色んな土地にありますが、この荊州の関帝廟は関羽が10年余り荊州を守った時の邸宅跡のようです。
関帝廟を見学
門票(チケット)の表面は、賓陽楼のものと同じでした。
関帝廟の入場料は20元(約340円)でした。
チケットのQRコードをかざして入場します。
敷地内は、静かで厳かな雰囲気でした。
正面の建物に入ります。
正面には堂々とした姿の関羽がいました。
右に関平、左に周倉を従えていました。
さらに内部を進みます。
そこには、青龍偃月刀を持つ関羽が待ち構えていました。
敵兵が恐れをなして逃げ出すのも頷けます。
劉備(真ん中)、関羽(右)、張飛(左)の金色の像がありました。
この3人が義兄弟となる誓いを結んだ「桃園の誓い」は有名です。
青龍偃月刀も置いてありました。
敷地は広くなかったため、15分ほどで見学を終えました。
関羽祠へ
関帝廟を見学した後は、関羽祠( 关羽祠 )へ向かいました。
先ほど関帝廟まで乗ってきた自転車が置いたままだったため、同じ自転車に乗っての移動です。
内環南路を1kmほど西へ進みます。
15:05、関羽祠( 荆州关羽祠 )に到着しました。
入口付近に敷地内を紹介する案内板がありました。
ただネタバレ的な案内板でもあり、実物を見た時の新鮮味が薄れるため、見学前には見ない方が良さそうです。
入口をくぐるとチケット売り場があります。
入場料は27元(約459円)でした。
入口(写真の図の右下)を入ってすぐの階段を登り、左回りに進む順路でした。
まず正殿です。
中に関羽が鎮座しているのが見えます。
お供え物もたくさん置いてあり、多くの人々から親しまれているのが分かります。
関公彫像( 关羽雕像 )です。
これまでたくさんの関羽像を見てきたせいか、この像はあまり迫力を感じませんでした。
長くたくわえた髭を持っている像は初めて見ました。
関公横刀躍馬( 关公横刀跃马 )の像です。
勇猛な関羽をいい感じに表現していて、これには感激しました。
人馬一体となって敵陣で奮闘する姿が目に浮かびます。
奥に見える城壁に登ってみます。
城壁に登ると、そこはちょうど荊州古城の南門(新南門)の上でした。
城壁の内側(北方向)を撮影しました。
関帝廟近くの老南門とは違い、新南門は車も十分に通行できる門です。
振り返って城壁の外側(南方向)を撮った写真です。
余談ですが、この南北に走る通りは 郢都路 と言います。
郢 Yǐng というのは楚(春秋戦国時代)の首都の名称で、この荊州市荊州区にその跡地があるそうです。
この通りはそういった由来があり、荊州独自の通りの名称のようです。
こちらは祥和殿です。
正殿の東側にあり、東配殿の別名があります。
ちなみに、正殿の西側にある誠信殿(西配殿)は写真を撮り忘れました。
五将彫像( 五将雕像 )です。
右から趙雲、関羽、劉備、張飛、諸葛亮の5人が並んでいました。
赤兎馬亭( 赤兔马亭 )です。
一日に千里を駆けると言われた赤兎馬は、関羽のエピソードの中で欠かすことはできません。
桃園( 桃园 )もありました。
少し奥まった場所にある結義亭( 结义亭 )では、桃園の誓いで義兄弟の契りを結んだ劉備・関羽・張飛が並んでいました。
関公巨幅像( 关公巨幅像 )です。
高さは4.8mもあるそうです。外の道からも見えます。
これで敷地内を一周しました。
私は早足で見学し、約20分の滞在時間でした。
荊州駅へ戻る
これで荊州観光は終了です。
荊州では宿泊しないので、荊州駅へ戻ります。
スーツケースを預けた 荆州古城游客中心 の隣のスーパーまで、約4kmをmobikeに乗って移動しました。
16:00頃にスーパーでスーツケースを受け取り、せっかくなので、自転車に乗って喉が渇いていたのでコーラ(4元、約68円)を買いました。
そして、行きと同じバス停( 荆州古城游客中心站 )でバスに乗り、16:20頃に荊州駅に戻ってきました。
16:23の荊州駅です。
一つ前の記事で、行きに撮った駅舎の写真とほぼ同じ場所から撮影しましたが、空がぼんやり曇っていたのであまり違いがありませんでした。
ただ撮影した直後に行進中の武警が入っていたことに気付き、急いでその場を立ち去り駅舎の中へ入りました。
【旅行記の続き】